都市化と環境問題

都市化の問題点と世界の現状

自然には再生能力( 自浄作用) がある。有害物質の放出などが発生しても、再生能力の範囲内であれば修復し、環境は悪くならない。再生能力を超えると自然の力では再生できない。人口の都市集中により、大量の排出物・廃棄物が発生し、さまざまな地域環境問題が発生する。
都市化は世界中で進行している。国連の調査によると、アジア、アフリカ地域では、2020 年にはアジア地域の人口の50 %、2035 年にはアフリカ地域の人口の50 %が都市部に集中すると予測されている。

日本で指摘される都市問題

日本の人口は、狭い国土に約1 億2,700 万人(2016 年3月現在)。このうち東京・名古屋・大阪などの都市圈に人口が集中している。その結果、さまざまな環境問題が起こっている。
日本の都市が抱えている主な環境問題は次の通り。

要因環境問題
人口・活動量の多さ大量に発生する汚水・廃棄物の処理、交通渋滞、自動車騒音、大気汚染など
密度の高さ住宅・工場などの密集による騒音・振動・悪臭などの感覚公害など
建造物などの増大地下水涵養S の減少、都市型洪水g 、都市景観a 悪化、ヒートアイランド現象など

都市型洪水、ヒートアイランド現象や光害は、都市化に伴う象徴的な問題である。
コ ン パ ク ト シ テ ィ

住宅や職場、店舗、公共施設など、生活に必要な機能を都市の中心部に集めることで、公共交通機関や徒歩で暮らせるコンパクトな都市計画や街づくりの概念をさす。自動車交通量が減り、排気ガスの排出量やエネルギー消費量の削減が可能になる。
青森県青森市や富山県富山市をはじめ、100 を超える地方自治体がコンパクトシティを基本理念に掲げた街づくりを進めている。

用 語
光害
屋外照明の増加などにより、まぷしさといった不快感、信号などの認知力の低下、農作物や動植物への悪影響、天体観測への影響などが報告されている。

 地下水涵養
雨水や河川水などが地下に浸透して帯水層に流れ込むこと。地下水が涵養されると、帯水層の隙間が水で埋まるため地盤が安定し、地盤沈下を防ぐことができる。都市部のヒt トアイランドの緩和にも役立つ。

 都市型洪水
コンクリートやアスファルトに覆われ、土壌の保水機能や遊水機能が失われた都市特有の洪水。降った雨が短時間に一気に川に流れていこうとすることで発生。

 都市景観
人間が見て感じる都市の様子をいう。好ましい都市景観を確保するには、屋外広告、電線、建築物などの規制や都市計画による保全対策が必要になる。

 ヒートアイランド現象
都市の気温が周囲よりも高くなる現象。
コンパクトシテ、イー国土交通省は、少子高齢化や地方自治体の厳しい財政事情を踏まえ、郊外に広がった都市機能を中心部に集めるコンパクトシティを全国に広げる方 針。 
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