土壌環境・地盤環境

土壌環境

直接的リスク( 直接接触、経口) と間接的リスク( 汚染地下水で栽培された農作物を食べるなど) がある。
以下に土壌汚染の特徴を挙げる。
①水や大気に比して移動性が低く土壌中の有害物質が拡散・希釈されにくい。
②長期に汚染が継続し、自然浄化は困難。
③範囲は局所的であるが発見が困難。汚染物質が地下浸透し地下水が汚染され汚染の範囲が広がる。汚染物質の土壌への排出を未然に防止する対策が重要。
④放置すると人の健康に影響を及ぼし続ける。

土壌汚染の現状

土壌汚染対策法ta に基づく汚染調査、工場跡地の再開発・売却時や環境管理の一環として自主的汚染調査を実施する事業者の増加などで、市街地などの土壌汚染事例の判明件数は年々増加している。
物質別の汚染事例を見ると、ふっ素・ほう素化合物、鉛、六価クロムなどの重金属に加え、金属の脱脂洗浄や溶剤として使用されるトリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなどの揮発性有機化合物(VOC) によるものが多い。

土壌汚染の主な原因物質

主な原因物質を下表に挙げる。

種類 主な物質 排出源
特定有害物質 揮発性有機化合物(VOC) トリクロロエン、テトラクロロエチン、 ベンゼンなど メッ牛工場
ドライクリーニン業
重金属など ふっ素りま昴素化合物、鉛、六価クロムなど 鉱山・精錬施設
メッ牛工場など
農薬・PCB シマジン、有機リン、ポリ塩
化ビフェニルなど
農地 廃トランス保管施設など
その他( 油分) 重油、ガソリン 工場 ガソリンスタンドなど

土壌汚染対策

①未然防止対策

土壌への有害物質の排出を防止するため、次の表のような法的拘束力を伴う仕組みにより未然防止対策が講じられている。

規制法令規制の内容
水質汚濁防止法排水規制や有害物を含む水の地下浸透禁止
大気汚染防止法ばい煙の排出規制
廃棄物処理法有害廃棄物の埋め立て方法の規制
農薬取締法農薬の土壌残留にかかる規制

②土壌汚染への措置

農用地の土壌汚染は「農用地の土壌の汚染防止等に関する法律」、農用地以外は「土壌汚染対策法」により対策がなされている。土壌汚染対策法では、一定要件の土地の土壌汚染調査が義務付けられ、調査の結果、土壌汚染が確認された場合、土地の浄化が規定されている。
1.土壌汚染調査の実施
有害物質使用施設が廃止された土地や一定面積以上の土地の形質変更を行う場合などに土壌汚染調査を義務付け。土壌中に基準を超える特定有害物が検出された場合、要措置区域等として指定・公示される。

2.暦準を超えた土地( 要措置区域) の浄化措置の方法
・直接口に入れるリスクを下げる対策:舗装、盛土など
・地下水への浸透防止対策:遮断工事による封じ込めや不溶化など
・汚染土壌の除去:原位置浄化、掘削除去など
なお、掘削除去は、費用負担が大きいことや搬出された汚染土壌の不適正処理の問題もあるため、現在はバイオレメディエーション!lj をはじめとする原位置浄化技術が推進されている。

③課題

土地対策の難しさは、技術的課題のほか、私的財産の価値にかかわるという問題がある。残存するリスクの伝達など関係者間のコミュニケーションが不可欠。
低コストの土壌汚染浄化技術開発とリスクコミュニケーション手法の開発が課題。

地盤環境

地盤沈下とは、生活の基盤である地盤が相当範囲にわたり徐々に沈んで行く現象をいう。1965 年ごろ、高度経済成長の過程で、地下水採水量が急激に増加し、地盤沈下が全国的に発生した。地盤沈下は、地下水の過剰な採取により地下水位が低下し、主として、粘土層が収縮するため生じる。地下水の過剰くみ上げのほか、天然ガス開発や地中に埋め立てられた産業廃棄物などが原因で発生する場合がある。

地盤沈下の現状

2015年度に確認された地盤沈下( 年間2cm 以上沈下し九地域) の件数は6地域で総面積は20.8km2 であった。
近年の日本の地下水使用量は年間合計約90 億m3 . 水使用量全体の約11 %程度といわれている。地下水は、水質が良く、水温が一定、取水費用が安いという特徴から、都市用水、農業用水のほか工業用水や消雪用水としての利用が多い。

地盤沈下の対策

地盤沈下防止を図るため、大量の地下水採取を規制する法令が制定されている。

法令概要
工業用水法特定の地域について、一定規模以上の工業用井戸の許可基準を決めて許可制としている。
建築物用地下水の採取の規制 に関する法律(ビル用水法)特定の地域について、一定規模以上の建築物用井戸の許可
を決めて許可制としている。
条例などに基づく規制多くの地方自治体が地下水採取を規制する条例を定めている。

上記の他、特に地盤沈下が著しい地域については、地域の実情に応じた総合的な対策を推進するため、「地盤沈下防止等対策要綱」が策定されている。

築地市場の移転予定地の汚染問題

築地市場の予定移転先である東京都江東区豊洲地区で、ベンゼン、シアン化合物などの有害物質による土壌汚染や地下水汚染が確認された。かつてこの地区に立地していた都市ガス製造工場で生成した有害物質であるとみられている。汚染浄化( 中温加熱処理、水洗浄処理、掘削微生物処理) や地下水対策を進め、2016年11 月に移転予定としていたが、工事が計画通りに実施されていないことが発覚し、大きな社会問題となった。

土壌汚染対策法
土壌汚染の状況の把握、土壌汚染による人の健康被害の防止を目的として2003年に施行され、2010年に大幅改正が行われた

特定有害物質
土壌に含まれることにより地下水に溶出し、それを飲むことにより健康障害を生じるおそれがある物質(鉛、トリクロロエチレンなど25 物質)。

 形質変更
土地の形状または性質を変更する行為で、例えば宅地造成や土地の掘削や盛土を伴う工事などをいう。

 原位置浄化
汚染現場で掘削などの大規模な工事を伴わず、その場所にある状態で抽出または分解などの方法により特定有害物質を基準値以下まで除去する方法。

 バイオレメディエーション
微生物の働きを利用して、揮発性有機化合物等の有害物質で汚染された土壌を元の状態に戻す技術。

 地盤沈下防止等対策要綱
地盤沈下とこれに伴う被害が著しい濃尾平野、筑後・佐賀平野、関東平野北部の3地域について、地下水の過剰採取の規制などを行い、地盤沈下による被害の防止などの対策を目的としている。
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