ヒートアイランド現象

ヒートアイランド現象とは

都市の中心部の気温が郊外に比べて島状に高くなる現象。東京都周辺では30 ℃以上となる時間数は、最近では1980 年代前半の約2倍になり、その範囲は郊外にも広がっている。

ヒートアイランド現象の原因:以下が挙げられる。

要因背景
人工排熱の増加建物・工場・自動車排ガスからの排熱
地表面被覆の人工化緑地の減少、アスファルト・コンクリート面の拡大
都市形態の高密度化密集した建物による風通し阻害、天空率の低下

ヒートアイランド現象の影響

人の健康・真夏日a・熱帯夜g の増加、睡眠阻害、熱中症発生の増加
・光化学オキシダント濃度が高くなる頻度の増加
・熱対流現象により大気拡散が阻害され、大気汚染濃度が高まる
人の生活・夏季の冷房エネルギー消費の増加
・都市型洪水の多発( 都市部の高温化により積乱雲発生)
植物・春の開花時期の変化、紅葉時期のおくれ

ヒートアイランド対策:2つの視点がある。

①緩和策:ヒートアイランド現象を生じさせないよう、その原因を削減する
②適応策:ヒートアイランド現象はある程度避けられないとして、健康影響や大気汚染などの影響を可能な限り軽減する

緩和策 人工排熱の減少 省エネルギー推進、交通渋滞緩和対策
幅射熱の減少 緑地、水面等の面積を増加し水分の蒸発促進
地中温度上昇防止 地下水涵養の促進
行政の対策 政府:「ヒートアイランド対策大綱」策定
自治体:( 例) 東京都「自然保護条例」 屋上緑化の義務付け
適応策 ・日射を避けるテントの設置、樹木による木陰の創出
・エアコンから歩行者空間に放出される排熱の削減




天空率
ある地点からどれだけ天空が見込まれるかを示す。100%は全方向に天空を望む状態

真夏日:熱帯夜
1 日の最高気温が30 ℃ 以上の日、熱帯夜: 夜間の最低気温が25 ℃ 以上のこと。( 関連) 猛暑日: 1 日の最高気温が35 ℃ 以上の日。

 地下水涵養
雨水や河川水などが地下に浸透して帯水層に流れ込むこと。地下水が涵養されると、帯水層の隙間が水で埋まるため地盤が安定し、地盤沈下を防ぐことができる。都市部のヒートアイランドの緩和にも役立つ。 
        
 ヒートアイランド対策大綱
国、地方公共団体二事業者などの取り組みを適切に推進するための対策要綱(2004 年公表) 。ヒートアイランド対策の基本方針として、
 ① 人工排熱の低減、② 地表面被覆の改善、③ 都市形態の改善、④ ライフスタイルの改善の4 つの対策を柱としている。 
                    
 クールスポット
水辺、川べり、公園、緑地など涼しく( クール) 過ごせる空間や場所( スポット) のこと。樹木による太陽光の遮断や、地表面や水面からの蒸発散作用により冷気が生成される。  

おすすめの記事