環境用語 A~Z

CAS(Commerce At Light Speed )

直訳すると「高速の商取引」だが, 一一般に製品の設計。製造,調達, 生産, 受注, 納入, 決済といった一連の流れを。コンピュータネットワーク上で行うための標準規格を指す。生産者, 流通業者, 消費者の間で, 一貫して情報管理を行い, 製品のライフサイクル全体でのコストの低減と品質の向上を図るシステム。設計,製造, 調達, 決済に使われるデータの形式やデータ交換の手順などを定めた規格で構成される。

もともとは米国防総省が1985 年に資材調達の支援システムとして開発した兵姑支援システム規格Com puter Aided Logistics Support」であった。その後, 軍需・航空産業に, さらには民間にも使われるようになった。

CSR

(Corporate Social Responsibiity)

企業の社会的責任と訳されている。企業は, 利益を追求するのみではなく, 社会に与える影響にも責任をもたなければならない。

企業はそれぞれの企業理念,経営理念に基づいて,社会に向けて製品やサービスの提供, 雇用の創出,税金納付による貢献,メセナ活動などをすでに行ってきている。さらに, 企業の事業活動は, 社会的公正性,環境への配慮等において,利害関係者( ステークホルダー)に対しても責任ある行動をとらなければならない。
ここで利害関係者とは,消費者, 株主,従業員, 行政, 近隣住民などである。責任ある企業はステークホルダーに対して説明責任を果たさなければならない。

ETC

(Electronic Toll Collection)

有料道路における自動料金徴収システムのこと。国土交通省が2001年から導入し, 現在では首都高を使う8割程度の車両が利用している。
装着率をさらに高めるため, 現在さまざまなサービスが展開されている。たとえば車両につけるETC 車載器も, 今では取りつけ費用も含め1万円前後でつけることが可能になっている。

また, 高速道路によっては,使えば使うほど貯まるマイレージサービスや夜間のO時から4時までに通行すると最大で5割引になる「深夜割引」, 大都市近郊を22 時から6時の間に走れば同じく5 割引になる「早朝夜間割引」などがある。さらには安全面を考慮し,ETC開閉バーの開くタイミングを遅くする、速度抑制対策が実施されている。

ICPP

ICPP
(Intergovernmental Panel on Climate Change)= 気候変動に関する政府間パネル)
地球温暖化に関する研究のための政府間機構で,1988 年に国際連合環境計画(U N EP ) と国際連合の専門機関である世界気象機関( W M O ) が共同で設立した。各国の専門家で構成され, 地球温暖化に関する科学的知見をもとに被害想定や温暖化対策の評価を行っているo 数年おきに発行される[ 評価報告書] は地球温暖化に関する科学的知見を集約した報告書であり, 各国の環境政策に強い影響を与えている。最新のものは2007 年に発表された第4 次評価報告書である。 2007 年にノーベル平和賞を受賞している。                 

IS014000 シリーズ

国際規格認証機構(International Organization for Standard-ization:ISO)が1996 年に発効させた環境マネジメントシステム
(Environmenta1 M anagem ent S ystems Environmental Management System: EMS ) の国際規格の一
連のシリーズ。
このうち,IS014001 ( 環境マネジメントシステム規格) が認証登録制度で, ほかに環境監査の指針(IS014010~14020 ), 環境ラペル(IS014020 ~14025 ), 環境パフォーマンス評価方法(IS014031 ) などとなっている。 IS014001 を認証取得するには, 企業などの活動・製品・サービスによって生じる環境への影響を持続的に改善するためのシステムを構築し, 継続的に改善していくことが要求されている。日本国内では日本工業規格JISQ 14001 などがこれに対応している。  

ITSサービス

(lntelligent Transporation Sysyem)
便利で安全な道路があってこそ,楽しいヵ- ライフが送れる。
そこで現在, 国土交通省が遂行しているのがITS ( インテリジェント・トランスポート・システム)である。これは主としてハイテクにより, 日本の自動車交通システムを便利にしようとするもので,ETC(自動料金徴収システム)やVICS (道路交通情報通信システム), バスロケーションシステムなどが該当する。 VICSはナビゲーションなどと連動して渋滞や場所の情報を車両に提供するシステムである。バスロケーションシステムは, 自宅にいながらパソコンを通じて路線バスの位置を把握できるシステムである。
ITS サービスはより安全で便利なクルマ社会のために日本が世界に先駆けて提案する先進技術である。

LOHAS

LOHAS= Lifestyles of Health and Sustainability= ロハス) 
健康や持続可能性を意識したライフスタイルをいう。もともと1990 年代にアメリカのビジネスやマーケティング活動のなかから生まれた概念で, 環境や健康の問題に関心の高い人々が, 自分たちの健康の維持増進のためには環境も重視していく必要があるという考え方に基づいている。
この考え方により, 環境・健康の双方に配慮した商品・サービスもLOHAS と呼ばれるo アメリカの調査(2005 年) では, 成人の23 % がLOHAS 的な考え方をもっているとされ, 日本の調査(2005 年) でも, 成人の29 % がLOHAS 的なものごとに関心をもっているとされた

PDCA

P D C A ( Plan Do Check Act)
「Plan ( 計画)」「D o ( 実行)」「Check ( 点検)」「A ct( 是正)]を繰り返すマネジメント手法のひとつ。 1950 年代にエドワーズ・デミング( W.Ed w ard s Deming ) が提唱した品質管理の手法で,PD CA サイクルともいう。 Plan : 過去の実績や将来予測などをもとに目標を設定し, それを実現するための計画を作成。 Do :その計画に従って組織的に業務を実行。 Check : 実行した結果を点検・評価。 Act : 計画に沿っていない点を是正するために適切な処置を行い, この4 つの段階を1 周した後。次のPD CA サイクルにつなげ, 螺旋状に品質の維持管理や品質向上の継続的な改善を図るという考え方である。 IS09000 やIS014000 シリーズ,HACCP などにも採用されている。

PRTR法

(Law Concerning Pollutant Relese and Transfer Register)

特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」のこと。「化学物質排出把握管理促進法」または「化管法」ともいう。 1999 年に制定2008 年改正。生態系に悪影響を及ぼす第一種指定化学物質462 種第二種指定化学物質は100種( 計562 種) が指定されている。
対象事業者は化学物質の排出量や移動量を把握して所在地の都道府県を経由し国に報告しなければならない。少量ならびに外部に飛散する可能性が低い金属板, 管材 乾電池などは例外的に認められている。また, 発ガン性物質である砥素およびその無機化合物ベンゼン, ニッケル化合物, 石綿など12 種についても特定されている

REACH規則

(Registration Evaluation Authorization and Restrictction of Chemicals)

化学物質の登録, 評価, 認可および制限に関する規則のこと。2007年にスタートした欧州における化学物質の総合的な登録・評価, 認可, 制限の制度( 農薬や医薬品は対象外)。

現在, EU( 欧州連合) で生産・輸入されている約3 万の化学物質を対象とする。人の健康と環境の保護 欧州化学産業の競争力の維持向上などを目的に掲げている。 RE A CH 規則関連の業務を担当するのは, フィンランドのヘルシンキに新設された欧州化学物質庁(European Chemica1s Agency : E CH A と略称)。 EU 域外諸国では, RE A CH が新たな貿易制限とならないかとの懸念がもたれている。

RoHS 指令

RoHS( ローズ) とは, 電気・電子機器における有害物質の使用制限を目的として制定された欧州連合(EU ) による指令のことを指す。廃電気・電子機器の3R 推進を目的としたWEEE 指令とともに,2003 年2 月に公布され,2006 年7 月に施行された。
これにより, 鉛, 水銀, カドミウム, 六価クロム, ポリ臭化ビフェニル。ポリ臭化ジフェニルエーテルの6 物質を指定値を超えて使用している電子・電気機器はEU 加盟国内で販売できなくなった。

日本の製造業・輸出産業においても, RoHS 指令に対応して6 物質を含まない部材への転換を図り, 取引業者に対しても納品の際に特定有害物質の含有検査を求めるなど, 環境負荷の低減を考慮した取り組みが行われている。

WTO

(World Trade Organization)

世界経済と貿易秩序を管理するための国際機関である世界貿易機関のこと。本部はスイスのジュネーブにあり,2008 年現在,153力国・地域が加盟している。 GATT (関税および貿易に関する一般協定)のウルグアイラウンドにおいてWTO 設立が決定され,1995 年に発足した。日本の加盟は同年9月である。主な目的は国際貿易における自由化を促進するための貿易のルールを定め,紛争を解決すること。

GATT は物品のみを対象にしていたが, WTO では物品以外の知的所有権およびサービスの領域にまで拡大した。 2009年現在, 世界的な景気低迷のため,各国による関税引き上げ措置が拡大している。 WTO としてはこうした保護主義が台頭することを懸念している。